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試験に至るまで

何かの役に立つかもしれないので、忘備録として書いておきます。

私が試験を受けるにあたって、勉強した方法などを簡単に書いておきます。

①全体像を把握する

どんな試験もそうかもしれませんが、とりあえず範囲の全体像をまず掴むことが肝心。

臨床心理士試験の範囲はとにかく広く、基礎心理から心理査定、精神症状、関係法規など、その範囲の広さにとにかく苦しめられます。

私は大学である程度基礎心理をやっていたのですが、それでも全体的に本を読み返しました。

実際の試験は穴埋めでなく選択式なので簡単と思うかもしれませんが、正確な知識がないと選択の際にかなり迷う問題が多いです。100問を150分で解く必要があり、事例問題も多くなっている以上、知識だけで解ける問題に時間をかけるのはもったいないのです。

②できない分野を補強する

一通り本を読んだり問題集を解いたりしていくと、できない部分や分からない部分が出てきます。得意分野はある程度できるところですので知識は入りやすいと思われますが、苦手分野はとにかく基礎的な知識を正確に覚えることが重要かと思います。いい加減に覚えてしまうと、間違いを修正するのに余計な苦労をする羽目になります。

学生のうちはまだしも、社会人になると仕事との兼ね合いでとにかく時間が貴重になってきます。時間の節約のためにも、「ひとつのことを正確に記憶する」ほうが、後々になって無駄が少なくて済みます。

「どこも全部わからないよ」というのは論外としても、分からないところが多い場合は、逆に「わかる部分から攻めていく」という方法もありそうです。自分にとって理解しやすい分野から、徐々に周辺知識を広げていくというイメージでしょうか。

この段階の時、私は単語カードを使いました。単語カードと言っても、英単語を一つ書いたら埋まってしまうような小さいものではなく、文章を書けるような比較的大きな単語カードです。

これに、分かりにくい分野の語句を、文章の穴抜きのようにして問題にしてしまいます。あるいは、一問一答形式にします。

穴抜きの例

「相関関係を調べようとしている二つの変数が【 A 】尺度のとき、席率相関係数を算出するのが理想とされる」

一問一答の例

「近刺激の変化にもかかわらず対象(遠刺激)の大きさ、形、色、明るさなどはあまり変化せずに比較的安定して知覚される。これを何というか」

こういうのを大量に作り、持ち運ぶようにしておきます。

作る手間は多少かかりますが、ノートをまとめる勉強の一環だと思えばあまり苦になりません。

まとまった勉強時間がとりにくくても、5分10分の「すきま時間」を使った有効な勉強方法の例だと思います。通勤時間や病院の待ち時間、寝る前に布団の中で、など、時と場所をあまり選ばずに使えるメリットもあります。

あと、「すき間時間の利用」として、トイレに専門書を置いておくという方法もあります。座って何の気なしにパラパラと雑誌感覚で読んでいると、何度も見ているうちになんとなく覚えてくるものです。

我が家では「ちょっと気になるけど、あまり落ち着いて読むことがない」レベルの本をトイレに3冊ほどおいてます。

③自分なりに説明してみる

これは条件が整わないと厳しいかもしれませんが、勉強会など有志の集まりが期待できる場合、ぜひとも「自分なりに説明してみる」ということに挑戦してみてください。

院の授業もこのパターンだったという人も多くいると思いますが、自分が説明するとなると、知識はもちろん、背景や周辺の状況もある程度把握している必要があります。それに自分の言葉で説明することができれば、理解もぐんと進みますし、記述試験の際にも大いに強みになります。

本の丸暗記はなかなか難しいものですが、自分の言葉で説明することができ、コンパクトにまとまった部分を覚えておけば、あとは芋づる式に知識は引き出すことができると思います。

続きはまた後日。。。

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久々に書きます。

この連休は、臨床心理士の試験を受けに行ってました。

試験会場は東京ビッグサイトでした。例年ここのようです。
かなりの大規模です。今年はおそらく2500人くらいが参加したと思います。
ホールをいくつかのブロックに分けて、長机に2名ずつ、の組み合わせがいくつもあります。自分の番号を探すだけでもなかなか大変です。
場所がわからない場合、実際に下見をすると良いかもしれません。私は行ったことがなかったので、前日下見に行きました。

今回は「臨床心理の勉強会」に参加できていたこともあって、基礎心理のかなりの部分で得点が底上げされました。これは基礎を度忘れしていた私にとってかなりありがたかったです。


当日、受験生の多くは、「臨床心理士・心理学試験対策標準テキスト」を読んでました。
本当に勉強に使っていたのか? と疑いたくなるほどに付箋もマーカーも引いていない人がけっこういたのが気にかかりましたが、受験生の3人に2人はこの本をもってました。
それから、「臨床心理士になるために」を読んでいる方もちらほら見かけました。過去問の復習をしていたのかもしれません。


個人的な印象を言えば、「標準テキスト」だけでは知識不足に陥るのは明らかです。私が持っているのは数年前の版なのですが、過去問に依拠して作られているため、過去問でカバーされていない知識はもちろん、過去問の範囲の問題も説明が不足している部分が多くあります。まあそれは個人の努力でどうにかするしかないんでしょうけどね。
持っていて役に立った本をいくつか挙げておきます。
本のほとんどは学部~院生時代に持っていたものですが、勉強の途中で買い足したものもけっこうあります。

●言わずと知れた「赤本」「青本」

●基礎心理
「心理学 第3版」(東京大学出版会)
「キーワードコレクション心理学」
「新・心理学の基礎知識」

●統計
「本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本」
「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」

●心理査定
「心理査定実践ハンドブック」
「軽度発達障害の心理アセスメント WISC-Ⅲの上手な利用と事例」
「包括システムによるロールシャッハ臨床」
「ロールシャッハ診断法Ⅰ・Ⅱ」
「新・心理診断法」

●精神医学
「精神医学ハンドブック」
「DSM-Ⅳ-TR」(コンパクトなやつ)
「よくわかる臨床心理学」

●法律
「心の専門家が出会う法律」

●その他
「学校コミュニティへの緊急支援の手引き」
「臨床心理士の基礎研修」


________________________________


今回の試験は、ある程度の知識があれば解ける問題、知識をフル活用して絞り込める問題、歯が立たない(いわゆる「重箱の隅」問題)が4:5:1くらいの割合なのかなあと感じました。

基礎心理は「標準テキスト」だけでは全然カバーできませんが、得点の割合が2割くらいあるので、ここを押さえれば点数が底上げされます。
東京大学出版会の「心理学」や「キーワードコレクション心理学」を一通り押さえておけば解ける問題が多かったような印象です。

・ゲシュタルト心理学の問題
(仮現運動、誘導運動、運動残効、実際運動について)
・エリクソンの心理社会発達論
(ただ「いやらしい」と感じたのが、発達年齢の時期が「児童期」「成年期」といった書き方ではなく、「口唇期」「運動性器期」「潜伏期」といった、フロイトの性的発達論の用語を混ぜていることです。一瞬「全部×じゃね?」と思ってしまったほどです)
・ギブソンのアフォーダンスの問題
(アフォーダンスは上記テキストにも載ってません。マニアックな部類に入るのかもしれませんが、認知心理系のテキストには比較的よく出てます)
・愛着に関する問題
(選択肢内に「メタ認知は愛着の発達と関係があり…みたいな記述がありました)
・ロジャーズとマズローの大規模研究に関する問題
(一問めから「なんじゃこりゃ」でした。ロジャーズは後年、エンカウンターグループに関心が向いていったので、そこはつかめました。「マズローは精神分析とかかわりがなかった」的な記述もありましたが、フロイト的なものでもないし、行動的なものでもない「第三勢力の心理学」と名付けられているところから、これは×ではないのかと見当をつけました。
心理臨床大辞典をみると、マズローは行動主義に関心があり、ハーロー(サルのアタッチメントの人)のもとで論文を書き、フロイトに触れ、アドラー、フロム、ホーナイらと出会ったと書いてます)

心理統計は2問だけでした。
例年出ていた多変量解析は影も形もありません。今年は「原点回帰」なのか?というくらいに基礎的な内容でした。
1問目は「帰無仮説、第一種、第二種の誤り、危険率」に関するもの。
2問目はテストの偏差値を求める問題でした。

あと、統計とは若干ずれますが、アメリカ発のXインベントリー(たぶん架空のパーソナリティ検査)を日本で標準化する際の手順(手続きの正誤の組み合わせを選ぶ)のようなものも出題されました。


心理査定は、何年か前に「コンセンサス・ロールシャッハ」という未知のものが出題されて騒然となった…といった話がありました。今年は問題1問丸々同じ内容を扱っていたのはMMPI、BGT、ロールシャッハ、P-Fスタディ、WISC-Ⅲ、K-ABC、認知症スクリーニング(HDS-RとMMSEとADAS)くらいだったように思います。あとは選択肢内で一問ずつちょろっと出た程度です。記憶にあるだけで、CMI、Y-G、ハンドテスト、ソンディテスト、EPIかMPI(忘れました)。
ハンドテストは「何それ」な問題だったかもしれませんが、「心理査定実践ハンドブック」にしっかりと載っております。
P-Fスタディは13番の絵に対する反応例と、アグレッションの型と方向の組み合わせを選ぶ問題だったと思います。他責逡巡反応か無責反応か、他罰反応か…といった具合に。
それから、アセスメントとして適当な組み合わせを選ぶ問題もありました。
質問紙がBDI-Ⅱともうひとつ(PILだったっけ?)、知能検査がWAIS-ⅢかWISC-Ⅲ、投映法がロールシャッハとバウムテストでした。年齢から知能検査はすぐに選択できますが、PILってなんだっけ?と一瞬戸惑いました。
PILは「実存心理検査」と呼ばれるもので、名前から想像できるように、実存分析のフランクルの実存的欲求不満を数量的に作成することを目的にクランバウによって作られたテストです。先に紹介した「心理査定実践ハンドブック」に載ってます。




精神障害については、あまり覚えてません。
DSM-Ⅳの多軸評定の問題が出ましたが、なかなか難問だったように思います。
「学習障害は第Ⅰ軸である」「知的障害は第Ⅱ軸である」「経済的問題は、第Ⅳ軸である」みたいな、具体例を交えたものでしたので、すべての内容を覚えていないと解けません。
ちなみに、Ⅰ軸は精神疾患、Ⅱ軸はパーソナリティ障害と精神遅滞、Ⅲ軸は一般身体疾患、Ⅳ軸は心理社会的および環境的問題、Ⅴ軸が機能の全体的評定です。
Ⅳ軸に「経済的問題」が含まれるのか疑問だったのですが、DSM-Ⅳ-TR を見ると、経済的問題も含まれてました。

事例問題は、ロールシャッハが2問~3問程度でました。
一問は片口、二問はエクスナーでした。
片口は割と解きやすかったのですが、エクスナーはそこそこやりこんでないと解けない問題だったのではないかと思います。

一問、事例の指標から体験型を決める問題があったと思います。

エクスナーは、EBの左辺と右辺の割合が一定以上ないと体験型のタイプを決めることができないのです。事例は確かEBが1:1.5(間違ってたらすいません)で、EAが2.5です。EA≦10の場合、差が2以上ないといけないのですが、事例は0.5しかないため、不定型となります。
同じ問題の【A】でLとRを選ぶ問題がありましたが、おそらくL(ラムダ)だと思います。後の文章に、「日本とアメリカで数値が云々」といった記述があったところから、これはハイ・ラムダのことを言っているのだろうと見当をつけました。 
ラムダが1を超える場合、エクスナーは「ハイラムダ」と呼んでいるのですが、日本人の場合、このラムダの平均が0.9近くあるようで、平均が大きく異なっています。
また、ハイラムダは体験型を覆い隠すため、「回避」が前面に出るという特徴もあります。

そのほか、学校臨床関係の事例が半数以上にのぼっていました。発達障害っぽい事例も数例あったように思います。学校臨床心理士の介入や支援が適切に判断し、実行できるかどうかを試すような問題だったのかなあと思いました。

産業臨床の問題も3例くらいあったように思います。
緩和ケアや老人医療に対する問題が数例出ました。

法律関係は、少年法が出ると思ってましたが出ませんでした(非行に関する問題はありましたけど)
DVに関する問題が事例でありました(母親が恋人からDVを受けているらしい、ということを子どもの話から知った事例に対して、学校臨床心理士はどう介入できるか、といった問題)
臨床心理士の倫理綱領に関する問題も確か出ました。倫理については、「新・臨床心理士になるために」(通称:赤本)に全文が載ってます。

●セリエの汎適応症候群に(General Adaptation Syndrome)関する問題

●レム睡眠とノンレム睡眠に関する問題
「眠っている間はレム睡眠とノンレム睡眠が何周期かにわたって繰り返される」「猫も夢を見る」「レム睡眠時にはα波が出現する」といった問題だったと思います。「猫も夢を云々」というのは、うちのミューズが寝ているときに時折ピクピクと前脚や耳を動かしているのを見ているので「これは○だな」と思ってしまいました。猫好きな人が作った問題だったのでしょうか(笑

●ビネー式の問題

●KFDで「何もしていないところでもいいのか」と聞かれたら、「何かしているところを書いてください」と言うかどうか、みたいな問題。

●応諾の問題(段階的要請法、スリーパー効果)

●ユングの問題「エナンチオドロミア」

●chroningerとか、パーソナリティの問題


とりあえず、一次試験の結果が届くまで、不安だらけなのは言うまでもありません(´・ω・`)

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